福井大学では香港大学のLeo Poon教授との共同研究で,SARS-CoV-2が越前和紙の表面でどのくらい生存できるかを調べました1)
107.8個(TCID50/mL)のウイルス培養液50µℓを和紙の上に塗布して,所定の時間後に洗い出し,生存しているウイルス数を調べます.
6時間まではウイルスが検出されましたが,24時間後には検出されませんでした.不織布マスクの表面では24時間後もウイルスが検出されました.
ただし,和紙のフィルター性能は布マスクと同程度と思われますので,大きな飛沫は防ぐことはできますが,1µm程度のエアロゾル飛沫は和紙を通過します.
1)福井大学 繊維・マテリアル研究センター年報 2020,14,34